10.26 福島県知事選候補者アンケート

(回答順に掲載)

@事故由来汚染廃棄物の焼却処理について

 稲わらや牛糞堆肥、下水汚泥、草木など可燃性除染物は、原則として焼却処理によって減容化を図ることとし、8,000/kg以下は既存の施設で、それ以上のものは仮設焼却炉を設置し処理が進められています。

 しかし、焼却によって微量でも排ガス中に高濃度の放射性物質が含まれることから地元の住民を中心に不安や反対の声が上がっています。

 このように事故由来汚染廃棄物を焼却処理することは世界でも初めての試みだそうですが、これについてどう思われますか。

 

伊関あきこ氏

焼却以外の方法を採用すべき。世界の例を検討、研究を進める

熊坂よしひろ氏

万全ではないが現状ではやむを得ない

井戸川かつたか氏

焼却以外の方法を採用すべき

内堀まさお氏

妥当である。焼却処理による減容化は、一時保管されている放射性物質に汚染された廃棄物等の処理を促進するために必要なものと認識。設置主体は、適切な放射性物質の管理の下、安全を第一とした処理、環境放射線モニタリングの実施等をしっかりと行い、県民の皆さんの安全・安心を確保して行く必要がある。

金子よしなお氏

もっと調査して県民の安全を守る施策に取り組みたい

五十嵐よしたか氏

 

 

 

A指定廃棄物最終処分場について

 焼却灰は10万㏃/kg以下であれば管理型処分場に安全に処分できるとされ、処分地は富岡町のエコテッククリーンセンターの一か所に集約するとされています。しかし富岡町の住民の殆どが帰還の妨げになるなどとして反対しています。これについてのお考えをお聞かせください。

 

伊関あきこ氏

汚染土も増え続ける一方なので、一緒に保管したものを海洋にもれでない設備の中に入れ沖縄の地に基地としてうめたてる

熊坂よしひろ氏

万全ではないが現状ではやむを得ない

井戸川かつたか氏

焼却すること自体に反対。技術的に安全ではない。反対は当然。

内堀まさお氏

富岡町にある既存の管理型最終処分場の活用については、一時保管されている指定廃棄物の処理を促進する上でも重要であると認識。地元への丁寧な説明を引き続き国に求めていく必要がある。

金子よしなお氏

富岡町の方は当たり前の意見と思います。もっと一部の住民が負担しないで済む方法を考えるべき。

五十嵐よしたか氏

 

 

 

B中間貯蔵施設について

 中間貯蔵施設の受け入れ決定は、復興の名の下に多くの地元住民の反対意見がある中で拙速に打ち出されたように見受けられます。また1兆円超の国費を使う巨大事業にも関わらず、地権者の問題に矮小化されています。この問題についてのお考えをお聞かせください。

 

伊関あきこ氏

Aと同じ

熊坂よしひろ氏

万全ではないが現状ではやむを得ない

井戸川かつたか氏

地元自治体、住民に対し最初に説明し、議論すべきです。中間貯蔵施設に運ぶ方法、安全性など全県的な検討が必要です。

内堀まさお氏

妥当である。中間貯蔵施設は、地元に長期間にわたり大変重い負担をお掛けすることになるが、本県の一日も早い環境回復を図り復興を進めるために、重要な役割を果たす施設。国には、今後ともわかりやすく丁寧な説明を行い、地権者の皆さんの御意見を真摯に受け止め、誠意をもって対応するよう求める。また、県としても、両町において懸念される様々な課題に対し、その解決のため最大限対応する必要がある。

金子よしなお氏

苦汁の決断と思っておりましたが、他にも一部の県民だけに負担を負わせない方法を考えるべきと思いました。

五十嵐よしたか氏

 

 

 

C住民説明について

 仮設焼却炉についての国の説明は、地権者および建設予定地周辺のごく限られた住民のみを対象とし、それ以外の住民には知らせないという極めて閉鎖的

で不公平なものです。これについて改善の余地があると考えますが、お考えをお聞かせください。

 

伊関あきこ氏

市町村の別なく広く周知すべき。正確な現状、データを世界に発信し続けるのが日本、福島の使命。

熊坂よしひろ氏

市町村の別なく広く周知すべき

井戸川かつたか氏

焼却前提はおかしい。科学的、技術的に危険でありその点から説明すべきです。広く全県的に説明すべきです。

内堀まさお氏

市町村の意向も踏まえながら、地元住民を始め関係する皆さんの理解が得られるよう丁寧に説明していく必要がある。

金子よしなお氏

市町村の別なく広く周知すべき

五十嵐よしたか氏

 

 

 

D環境影響評価について

 仮設焼却炉や風力発電などの大型事業は、復興の名の下に軒並み県の環境影響評価が適用除外とされています。復興のためとはいえ、一度失った自然環境や貴重な動植物、史跡や景観は元に戻らないことから、不完全ながらせめて従来通りの手続きを踏む必要があると考えますが、お考えをお聞かせください。

 

伊関あきこ氏

人が安全に住めない場所に設置すべき

熊坂よしひろ氏

除染の推進に必要な施設など緊急止むを得ない施設についてのみ適用除外とすべきです。

井戸川かつたか氏

従来通りの手続きを踏むべき

内堀まさお氏

美しく豊かな自然は福島の宝であり、しっかりと守っていくべきもので、そのための努力を怠ってはならないと考えている。仮設焼却施設については、時限的な設置で、復旧のために緊急に実施する必要があることから適用除外とされており、設置に当たっては、周辺地域の生活環境への影響調査や廃棄物の飛散防止、モニタリングの実施など周辺住民の健康の保護、生活環境の保全への配慮がなされているものと認識している。風力発電については、津波被害により守るべき自然環境が失われ、当該事業が被災者の生活再建と地域の復興に特に必要な事業と認められるものに限って適用除外とされ、その場合でも県の要綱に基づく簡易アセスを実施しており、配慮がなされているものと認識している。

金子よしなお氏

従来通りの手続を踏むべき

五十嵐よしたか氏

 

 

 

E木質バイオマス発電について

 福島県の林業復興および森林機能回復のため、また再生エネルギーの拡大を目的として木質バイオマス発電を推進することが国の重点施策とされています。しかしこれは名を変えた森林除染であり、放射性物質に汚染された木材を燃料源として使うことは、熱処理の過程で放射性物質を排ガスとして放出することになり、環境汚染と健康被害をもたらすことになると考えますが、お考えをお聞かせください。

 

伊関あきこ氏

慎重に検討すべき

熊坂よしひろ氏

慎重に検討すべき

井戸川かつたか氏

慎重に検討すべき

内堀まさお氏

木質バイオマス発電は、木材の需要拡大や未利用間伐材などの有効活用を実現し、地域木材産業の活性化と森林整備活動による雇用の創出や再生可能エネルギーの推進にも結びつく重要な取組。適切な放射性物質の管理の下に発電事業が行われることが必要である。

金子よしなお氏

よくこの件は調査し、自分自身納得理解できるまでの時間が必要と思います。

五十嵐よしたか氏

 

 

ご協力いただき誠にありがとうございました。